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『インセイン』新公式シナリオ「機械仕掛けの未来へ」、クローズドβテスト体験レポート

『インセイン』の新公式シナリオ、「機械仕掛けの未来へ」が2022年12月15日(木)にリリースされた。本作は、公開と同時に開催されている「TRPGリプレイコンテスト」https://onl.la/Fp8xwMk)の対象シナリオのひとつということもあり、TRPGファンから注目を集めている。
 またそれに先駆けゲームオンでは、事前の応募者から抽選で当選した方のみを対象に「機械仕掛けの未来へCBT版」のシナリオを配布するクローズドβテスト(以下、CBT)を実施していた。ちなみにCBTで配布したシナリオも今回実施しているコンテストの対象となっている。推しinfoでも、この「機械仕掛けの未来へCBT版」をプレイする機会を得られたので、そのレポートをお届けしよう。

 「機械仕掛けの未来へ」は、突如異空間に転送された主人公たちが、未来の”世界の滅亡”を回避すべく過去に介入し、望む未来を掴み取るために行動を選択していくというシナリオ。CBT版は、プレイヤー人数こそ3人で正式版と同じだが、メインフェイズは短めの2サイクルでタイプは「対立型」と、正式版とは異なる仕様となっていた。ちなみに『インセイン』のシナリオにはいくつかのタイプがあり、本作のCBT版で採用されている対立型とは、プレイヤー同士の使命が相反し、それぞれが自身の使命達成に向けて争うものだ。

『インセイン』らしさを存分に堪能できた2時間半

 さて、12月9日にテーブルトークカフェDaydreamで行われたCBTに参加してきたので、その模様を簡単にご紹介しよう。プレイヤー(以下、PL)は、推しinfoスタッフ2人と、VTtuberとしてTRPGを配信されているげーまー哲さん(@PlanerTetsu)の3人。ゲームマスター(以下GM)は、Daydreamの宮音詩織さんに担当していただいた。

自分のハンドアウトをもとにキャラクターの名前、特技、職業などを決めていく

 キャラメイクの後にお互いのキャラ紹介を済ませつつ、いよいよセッション(TRPGでの1ゲーム)開始。キャラとして会話しつつ互いの腹の内を探ったり、情報を調査したりしているとあっという間に2サイクルが経過していた。畳みかけるようにクライマックスフェイズへと移行し、各キャラの思惑が交錯する中、それぞれの使命達成に向け戦闘が始まった。なお、ここではシナリオの独自ルールが適用され、通常のインセインとは戦闘ルールが少し異なっていた(が、その具体的な内容はネタバレになるため、ぜひプレイして確かめてほしい)。

 さてプレイに話を戻すと、本セッションのクライマックスフェイズは、全滅が目の前まで迫った5ラウンド目になんとか勝者が決まった。ダイスの女神が微笑んでいたのか、1ゾロのファンブルや6ゾロのスペシャルが何度か繰り出され、白熱した展開となった。最後にエピローグとして、勝者の選択で変化した現代がキャラごとに描写されていき、本セッションは終了となった。

<この段落は「機械仕掛けの未来へCBT版」のネタバレを含みます。ご注意ください>
「機械仕掛けの未来へ」は、NPCの生死が関わるため物語として少し重めでありながら、世界観やキャラの背景設定、そして独自ルールによって生み出されるハラハラ感が魅力的で、大いに楽しめた。CBT版では調査で公開される情報が全体共有の拡散型であったことに加え、対立型ということで省かれる行程も多く、流れがシンプルで入り込みやすかったように思う。そのため、『インセイン』らしい疑心暗鬼を誘発させるシステムや考察・RP等を存分に堪能できた。

 本セッションは2時間半ほどで終わったが、他のCBT参加者のセッションではキャラメイクが盛り上がりすぎたあまり、1サイクルで終わってしまうなんてこともあったようだ。また、男性GMが女性になり切っての迫力の演技で盛り上がりを見せた組もあったなど、店舗やGMごと、セッションごとに違った楽しさや面白さのドラマが生まれていたという。
 なお「機械仕掛けの未来へ」は、CBT版と正式版で大幅に内容が変わるとのこと。物語の軸は同じながら、タイプが対立型ではなくなるようで、もし両方を体験できるならぜひ楽しんでもらいたい。
 なおCBT版は、このDaydreamのほか、いくつかのテーブルトークカフェで「TRPGリプレイコンテスト」としてプレイ可能。参加すると、新シナリオ「機械仕掛けの未来へ」CBTバージョンに加え、限定クリファイルもプレゼントされる。同作のキャンペーンサイトで詳細を確認してみよう。

DaydreamはTRPG熟練者でも初心者でも楽しめる

 今回参加したセッションでは、GMの宮音さんにルール等を丁寧に説明してもらいつつ進行した。本セッションが初のTRPGであった推しinfoスタッフの1人も、おかげでより楽しめたように思う。筆者自身も、普段はオンラインでのプレイが多く、今回のCTBのように実際に集まり話しつつ行うオフラインセッションはあまり場慣れしておらず、かなり緊張していた。しかし、宮音さんの表情豊かなロールプレイや巧みな進行力から、TRPGの世界にぐっと引き込まれ、気が付いたら夢中になっていた。PLたちに楽しんでもらおうという気持ちがこれでもかというほど溢れ、参加者としてかなり楽しめるため、もし機会があるなら一度宮音さんのGMでTRPGを遊んでみてほしい。

 Daydreamには宮音さんを含め様々なタイプのGMがおり、初心者でも彼ら彼女らが最大限楽しませてくれることだろう。またテーブルトークカフェとしては日本で一番古いということもありゲームの種類も豊富だ。ソムリエのようにお客さん好みのゲームを提案してもらえるため、もしお店を訪れたなら色々と遊んでみてはどうだろうか。

今回GMをしてくださったDaydream宮音詩織さん

TRPGとボードゲームの店 テーブルトークカフェDaydream
http://trpgtime.sakura.ne.jp/first/

「機械仕掛けの未来へ」販売サイト
・TALTO(https://onl.la/GxKuCEe
・BOOTH(https://go-trpg.booth.pm/
・冒険販売部(https://onl.la/6SGff9g

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