連載 推しメン

植田ひかるの「ゆるチルヲタ活」第6話『ゆるちる脱稿防止策』


今回は、2023年掲載分としては最後の回ですが、ついにきたといいますか……植田ひかるさんらしさ全開、新感覚ポエムとでも言うべき代物に。この下、1行目から編集スタッフ泣かせ。どこまで手を入れるべきか悩んだ結果の、今回もほぼノー編集でお送りします。

VTuberは鬱に効く。

あんなに絵を描くのを躊躇して、画力が上がったくせにゆるチルをサボっている不届者がいます…!

この怠け者め!

ネタ集めは捗りまくっていた私でしたが、
記事をかかずにどうやら他のことをしていたみたいです。

VTuberたのしいいいいいい

ボコったら吐きました。やれやれ
刑事、どうやらこのうえだはYouTubeばっかり見ていたようです…!

な、なんやって…!?

…茶番はさておき、やらなきゃダメなことがあると、絵が捗ります。
だいたいのことをやりたくないときほかのことが捗るのでそれらをばばばと捗らせると、
だんだん元のやらなきゃなことが恋しくなる。これを私はチル作業と呼んでます。

大切な声優のお仕事も、ドールに熱中するのも、イラストを描くのも、歌を歌うのも、
畑や野原を散歩したり、スキンケアやメイクするのも、お洋服買うのも、お菓子つくりも、VTuberも、、、
そしてこのゆるチルヲタ活も、巡り巡ってどれかの役に立っているのですよ。

Whats?

今回はその中でも、VTuberのお話をしましょう。

植田さんは、VTuberが好きです。
理由は「動いてしゃべる」。フィギュアのように可愛い女の子がしゃべるんですよ。

この前中野に行ったら、フィギュアに寂しさを覚えて。フィギュアって、可愛いイラストが立体になるという無限の情報量があるから、眺め続けられるし、なんだか見応えある。と感じていたのに、最近VTuberの見過ぎで、動かないししゃべらない(泣)というアホの境地に至っていました(冷静になればフィギュアの魅力ってそれだけじゃないのにね)(別の記事でフィギュアについて語ります)。

VTuberには、ドールのように着せ替え要素もある…しかも、部屋汚れない…!
データ、ソシャゲのコレクター的な魅力も感じました。

そんなこんな、いろいろ思うことがあるのですが、
VTuberって、ある意味の最果の地…逃げた人の行き着く先なのかな。と思うのです。

星の王子様を読んで、あのお話の作者さんは行方不明なのですが(※)。
どこにも居場所がない人が別の姿で、バーチャルで別の人生を歩いているような、
視聴者もVTuber自身も、
ソードアート・オンライン」の冒頭みたいな、仮想世界的な魅力を感じるんです。
普通に生きてたらその輝きを知ることもなく、触れることもなかった光を見つけ、見守ったり、眩いですよね。

私のVTuberの姿はまだ本当の転生じゃなくて、異世界召喚に近いです(何言っとんじゃわれ)。

①VTuberを推そう!

私の推しの話をします。
私はhololive(ホロライブ)が好きです。
ときのそらちゃんがいるからです。
でも、その周りの子みんな好きです。
星街すいせいちゃんのオリジナル曲『夜を待つよ』をひとりのリスナーとして聴くと、世の中のやなことがフワッと溶けていくというか。彼女の夜配信を見ているうちに、スッと明日が来てくれるような気がします(そんな曲じゃないのかもしれないけど)。
今回のテーマ「VTuberは鬱に効く」。ってその暗闇を、次のターンに持ち越しながら繋げています。

自分だけのお気に入りの隠れ家カフェみたいなVTuberをさがすのもありです。
しらたまっ娘(今考えた)の皆さんは個人勢でも、お母様がしらたま先生なので、一個一個の動きに癒されること間違いなしです。
収益化してる子なら、スパチャやメンバーシップで応援するのがおすすめで、
まだ、そこにたどり着いてない子にはX(Twitter)などで、
〇〇ちゃん推せる。この一言の拡散力は凄まじいのです。ゆるチル。

ちなみに、私が今までしてきた失敗…

大抵のVTuberはBOOTHでグッズをだしてくれるのですが、期間が大手でも決まっていて、私はルーナ姫ちゃんのグッズがほしいけど毎回逃してます。
最近はBOOTHを自分でも触るし、買うのでポチリがうまくなりました。
次の記念グッズが楽しみだ…!

②VTuberになっちゃお~!

ここまで読んで、VTuberになりたいなって方がいましたら
VTuberはひとりでもなれます…のです。

正確には、趣味としてバーチャルを楽しむのはおすすめです。
カスタムドールやプラモデルみたいに
こだわろうと思えばどこまでもこだわれます。
もう一人の自分…みたいな…、

お仕事でやってる人も多いけど、
趣味としてや、新しい異世界として
バーチャルに浸かってみるのは
なかなか乙です。。。

ヲタ活もVTuberもあんまり無理はせず、楽しむのが一番です。

いつかね、私の作品がたくさん残ってたらたくさん楽しめると思うんです。
どこまで、声を残したり、みなさんとの思い出を作れるか分からないけど、
皆さんもそうですよ。
私より長生きしてくださいね。地元のゲームセンターや本屋さん、公園みたいに
ふと、思い出して戻ってこられる娯楽でありたいです。

私でも、残せるのはせいぜい思い出程度ですが、 皆の人生が時にゆるくほがらかに過ごせたら嬉しいです。

※編注:「星の王子さま」の作者の行方については、AFPBB Newsが元独軍パイロットの証言を報道しています https://www.afpbb.com/articles/-/2365924

おしまい

Text & Illustration & Photo by 植田ひかる

植田ひかる
声優。代表作は「文豪ストレイドッグス」(ルイーザ・M・オルコット)、「クロムクロ」(劉 神美)など。また動画作品「其れ、則ちスケッチ。」の応援番組として始まったWebラジオ「其れ、則ちラジオ。」ではパーソナリティを務め、その独特すぎる(!?)感性で話題に。

X(旧Twitter)https://twitter.com/hikaru_uedaz
ひかるんちゃんねる(Youtube)https://www.youtube.com/@hikachnneru

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