江戸幕府から明治政府への政権引き継ぎでは、薩摩藩・長州藩・土佐藩を中核とする新政府軍と、旧江戸幕府軍・奥羽越列藩同盟・蝦夷共和国が戦った、日本近代史上最大の内戦「戊辰戦争」が慶応4年/明治元年(1868年)から明治2年(1869年)にかけてありました。
五稜郭がある北海道函館市では最後の戦闘となった「箱館戦争」があり、その中で土方歳三が戦死したことも含め戊辰戦争は様々な作品のテーマともなっており、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚』の舞台でもあります。
また、明治19年(1886年)に現在の岩手県盛岡市に生まれた歌人・詩人の石川啄木は、一時期小学校の代用教員として函館に住み、函館日日新聞社の臨時の記者もつとめました。新聞社では自身が選者の歌壇を設けたり随筆を連載するなど仕事に打ち込み、文芸雑誌『紅苜蓿』の編集にも腕をふるいます。石川啄木についても様々の作品がつくられ、『文豪とアルケミスト』にも登場しています。
これらの縁の地、北海道函館市に「哀愁テーマパーク『土方・啄木浪漫館』(土方歳三函館記念館・石川啄木函館記念館) 」があります。
惜しまれつつ10月31日閉館。行くなら今すぐ
「哀愁テーマパーク『土方・啄木浪漫館』(土方歳三函館記念館・石川啄木函館記念館) 」は、今週9月2日に来月10月31日での閉館が発表されました。残りわずかとなりますので、ご都合がつく方は是非お越しください。
閉館といえば、千葉県佐倉市にある「DIC川村記念美術館」も2025年1月下旬での休館が発表されました。様々な影響によりミュージアムの閉館について目にすることが多くなっています。行きたいと思ってリストアップしてある館も時間をつくれないうちに、機会を失うことも少なくないので、行きたいと思ったら今すぐ行ってください。
見学情報
名称: 哀愁テーマパーク「土方・啄木浪漫館」(土方歳三函館記念館・石川啄木函館記念館)
所在地: 北海道函館市日乃出町25-4(函館啄木小公園隣)
営業時間: 9:00~18:00(最終受付 17:00)
公式サイト: https://www.romankan.com/
(中林寿文 記)