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京都国際マンガミュージアムで開幕したマンガ・アニメ・ゲームの保存と活用がテーマの「のこす!いかす!!マンガ・アニメ・ゲーム展」をレポート

マンガ・アニメ・ゲームは、日本では「メディア芸術」として位置づけられ、文化庁により10年以上にわたって収集・保管と展示を行うアーカイブ活動「メディア芸術連携基盤等整備推進事業」が続けられています。

©すがやみつる/小学館
© TAITO CORPORATION
©すがやみつる/シンエイ

この成果を踏まえ、マンガ・アニメ・ゲームにおいて、どのようなモノが、どのような形でアーカイブされ、今後何をどのように集め、どう活かしていくかをテーマにした企画展「のこす!いかす!!マンガ・アニメ・ゲーム展」が、京都国際マンガミュージアムで開幕しました。

テーマはマンガ・アニメ・ゲームの3分野

マンガ・アニメ分野では、マンガ執筆やアニメ制作の過程や道具を紹介するとともに、時間経過による紙などの部材の劣化や、被災などにより破損・汚損した資料をどのように修復していくかを紹介しています。

ゲーム分野は、筆者の中林も理事をつとめる「日本ゲーム展示協会(JAGE)」が展示に携わっており、ゲームセンターなどに設置されるアーケードゲーム機の修復を題材に、実際に修復された『Pengo』(セガ, 1982年, ※参考リンク)などがならびます。

『Pengo』©SEGA
ブラウン管と液晶モニターでの見え方比較

また、『スペースインベーダー』(タイトー, 1978年, ※参考リンク)は、プログラムの設計図などの開発資料と合わせて、プロジェクターで投影するように改造された実機でプレイできます。

『スペースインベーダー』© TAITO CORPORATION
プレイアブル展示

1月には『ゲームセンターあらし』の、すがやみつる先生も参加するシンポジウム開催

テレビゲームをテーマにしたマンガ『ゲームセンターあらし』は1979年から1983年にかけてマンガ連載、1982年にはテレビアニメ化された、マンガ・アニメ・ゲームの架け橋となった作品で、本展のキービジュアルにもなっています。


年明け1月には作者の、すがやみつる先生も参加するシンポジウムが開催されますので、ご興味がある方はお早めにお申し込みください。

会場はマンガの殿堂「京都国際マンガミュージアム」

本展の会場は、30万点を収蔵する国内最大級のマンガ専門ミュージアム「京都国際マンガミュージアム」です。
登録有形文化財でもある本館については以前ご紹介しましたので、見学前に是非ご一読ください。

見学情報

名称: 文化庁メディア芸術連携基盤等整備推進事業成果発表展「のこす!いかす!!マンガ・アニメ・ゲーム展」
会場: 京都国際マンガミュージアム(京都府京都市)
会期: 2024年11月23日(土)~2025年3月31日(日)
公式サイト: https://kyotomm.jp/ee/manga-anime-game/

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(中林寿文 記)

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