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「推さ日記」第5回『親子三代にわたって推されるということ』(『ウルトラ怪獣モンスターファーム』ほか)

テレビゲームもブーム持続の秘訣

 こんなふうに、ぼくは怪獣がウルトラシリーズの「命」を繋いできたと考えているのですが、もう一つ、テレビゲーム・ビデオゲームの存在が持続的なイメージづくりに大きな役割を果たしていたのではないかと思っています。

「ニュージェネレーションヒーローズ」のくくりで10年にわたって作品が放映されてきた後ではなかなか思い出せないことではありますが、その第一弾である『ウルトラマンギンガ』が放映されるまで、怪獣の魅力を引き出していたのは、紛れもなくゲームセンターやショッピングモールで稼働していたデジタルカードゲームの『大怪獣バトル』シリーズです。

 さらに、そこで使われているCGはプレイステーションで展開されていた格闘ゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズを流用したものだというのはマニアの間ではよく知られた話です。

 もっと時代を遡ると、スーパーファミコン版『ウルトラマン』は、当時のスペックでよくここまでマニア心をくすぐる内容を盛り込んだものだと思えますし、今でもプレイしています。学生時代はパチスロの『ウルトラマン倶楽部』にハマッていました。

スーパーファミコン版ウルトラマンのタイトル画面
あの名シーンが格闘ゲーム中に再現される
嗚呼、我らのウルトラマンが…!

 考えてみれば、ウルトラマンとしての冠がついたゲームでなくても、ヒーローたちが集う趣向のゲームでは、ウルトラマンも怪獣も常連ですね。

 こんなふうに、主演・客演を問わず、ウルトラマンや怪獣に触れ、積極的に動かして一体化することができるゲーム。

 ハヤタ隊員が(あるいは神永新二が)ウルトラマンと一体化することを考えると、ゲームはそれに近い体験なわけで、週一回のテレビ番組放映どころか、毎日のようにプレイし、接触を続けていたと言えます。

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