
推し活は終わらない、形が変わるだけ――新しい名前でまた会おう
「あなたの言葉、届いた」
その短いDMは、私の胸の奥に、静かに灯った。
送り主の表示名では、断言はできない。推し本人かもしれない。榊さんかもしれない。運用の都合で、誰かの手を借りたのかもしれない。
でも、いい。
届いた、という事実だけで、私は今日を生きられる。
翌日。昨夜の余韻がまだ残る朝、私たちはいつものカフェに集まった。
ミレイはいつも通り明るいのに、今日は少しだけ声が優しい。
「ひより、生きてる?」
「……生きてる」
「よし。生存確認。で、次の作戦会議」
さやがコーヒーを置き、短く言った。
「作戦は一つ。続けるための運用をまとめる」
私たちは、昨日の現場で起きたことを整理した。
・開場遅延で列が荒れかけた(外側へ移動で回避)
・小さなトラブルは助け合いで空気が柔らかくなった(裁縫セットの回収)
・異変は騒がずに伝え、現場を壊さずに守れた(耳の敏感さの回収)
・受け渡しは広報を通し、線を守れた
そして、ユズのこと。
私は少しだけ迷ってから、言った。
「ユズさん……距離、取るって言ってた」
ミレイが頷く。
「うん。あの人、悪い人じゃない。怖かったんだと思う」
さやが短く付け足す。
「怖さは免罪符じゃない。でも、線を引けるなら、戻れる」
戻れる。
私はその言葉に救われた。推し活は、誰かを追放するための場所じゃない。安全に続けるための場所だ。
榊さんから、短い連絡が来たのはその午後だった。
「公式で“安全ガイド”を作りたい。手伝ってくれますか」
私は画面を見て、息を呑んだ。
最前列に立てない私が、公式の運用に関わる。そんなの、あり得ないと思っていた。
でも、あり得ないからこそ、私の弱みが強みになった。
私は、返事を打った。
「手伝います。条件は、攻撃しない、晒さない、憶測を断定しない、現場で騒がない――この線を守ること」
送信。
送った瞬間、胸が少しだけ軽くなる。線を言葉にすると、自分も守れる。
その直後、TuneLiveの通知が来た。
「宵玻璃(よいは):次の配信タイトル『最前列じゃなくても』」
私は息を吸った。
届いた。
最前列じゃなくても。
推し活は終わらない。
形が変わるだけ。
そして私は、今日も耳栓ケースを握りしめて、ちゃんと帰る。
(完)
「最前列に立てない私が、推し活戦線の司令塔になった理由――当落・遠征・炎上の全部を『好き』に変えるまで」
※本作品はAI生成本文を含みます
作者紹介

ヒトカケラ。
好きを少しずつ詰め込んだお話を、AIにも手伝ってもらいながら書いてるので、読んでもらえるとうれしいです。
公式サイト:https://hitokakera.com/
作者X:https://x.com/hitokakeranovel










