連載

【推しノベル】「最前列じゃなくても」第5話

「お知らせ」四文字で胃がねじれた夜――推し活は祈りじゃなくて作戦です

公式の「お知らせ」は、いつも短い。短いのに、身体に入ってくる。

「活動休止」

 その四文字が表示された瞬間、世界が沈んだ。タイムラインは悲鳴で埋まり、怒りが湧き、泣き声が増えた。音がないのに、うるさい。私は耳栓を押し込み、椅子の背に頭を預けた。

 ――休止。
 終わりじゃない、とは分かってる。分かってるのに、心が勝手に「終わり」を作る。推しが消える。推しの声が、止まる。私の毎日が、また静かに壊れる。

 私は、過去を思い出した。

 夜。部屋。暗い天井。息がうまく吸えない日。
 TuneLiveのアーカイブで、宵玻璃(よいは)の歌を流した。
「今日も、宵の端っこで」
 その声で、私の呼吸が戻った。

 推しは、私の命綱だった。大げさだと笑われても、事実だ。だから私は、誰かの“空気”に潰されたくない。私の弱さは、私のものだ。推しを使って攻撃しない。でも、推しを支えるために、私は動く。

 ミレイからチャットが来た。
「休止……やば……」
続けて、スタンプだけの泣き顔が並ぶ。
 さやは短く来た。
「落ち着く。今やることを切る」

 私は、メモ帳を開いた。紙に書くと、心が少しだけ整う。
・今は推しを攻撃材料にしない
・憶測を回さない
・推しが戻る道を守る
・私たちは、できることをする

「言葉を集めたい」
私は打った。
「宵玻璃に、返したい。救われた人の言葉を。攻撃じゃなく、手紙として」

 ミレイがすぐ返した。
「やろ! ファン冊子! 言葉だけのやつ!」
 さやが続ける。
「運用条件:個人攻撃なし。憶測なし。スクショ転載禁止。本人宛のみ」

 私は画面に向かって深く息を吐いた。祈るだけじゃ足りない。作戦が必要だ。推し活は、気持ちと運用でできている。

 その直後、見知らぬDMが来た。

「公式の者です。あなたの文章を見ました。話を聞いてください」

 画面の上に浮かぶ文面は、丁寧だった。でも、丁寧な文面は、ユズの“圧”も丁寧だった。私は信じたい。だけど、信じるのが怖い。

 さやに転送すると、返信が来た。
「まず確認。質問テンプレ作る」

 私は、仕事で培った癖で、相手の文面を解析する。
・名乗りが曖昧
・具体的所属がない
・日時場所の提示がない
・でも、私の“文章”を見たと言っている

 私は、質問文を作った。短く、丁寧に、逃げ道を作らない。
「ご連絡ありがとうございます。確認のため、所属とご用件、連絡方法(公式サイトの問い合わせ窓口など)をご提示いただけますか。個人情報保護のため、DMだけで詳細共有する形は避けたいです」

 送信。
 既読がつくまで、心臓がうるさい。

 既読がついた。
 そして返信が来た。

「それは難しい。今夜、駅で会えますか。あなたの言葉は、推しを守る」

 駅。
 会う。
 私は耳栓ケースを握りしめた。

 そして、もう一つのDMが同時に届いた。
「会ったら終わり。推しは戻らない」

 世界が二つに割れる音がした。

「最前列に立てない私が、推し活戦線の司令塔になった理由――当落・遠征・炎上の全部を『好き』に変えるまで」

※本作品はAI生成本文を含みます

作者紹介

ヒトカケラ。

好きを少しずつ詰め込んだお話を、AIにも手伝ってもらいながら書いてるので、読んでもらえるとうれしいです。

公式サイト:https://hitokakera.com/
作者X:https://x.com/hitokakeranovel

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